その2の
続き。
当時、著しくトンチンカンだった私もさすがに、
勧誘できそうな人にお友達のように近づいて
ごはんに誘ったんじゃなくて
勧誘目的だったのねと気づきました。
Nさんは、やんわりと興味がないと伝えても引き下がらないので、
「私はやりたいこともあるので、説明会には行きません」と
行かないことを強く言いました。
するとNさんは、まるで漫画に描いたかのように、わかりやすく
左上のほうを見て、うーん…と、なんて言おうか考えていました。
わざとやっているの?って思うくらいだったけど多分、素だと思う。
その後、Nさんが発した内容は
私は、暗くて、言いたいことも言えない子だったの
だけど、この仕事で良い仲間に出会えて
今は言いたいことを言えるようになったの。
今度、会社の社長さんからパソコンをもらえるんだ、など
感情論でしかない、具体的な中身のない内容でした。
えっ、だから何。
私は、仕事内容は何か聞いているんですけど?
それに答えられないから、私は行かない、帰ると言ってるんですよね?
仕事内容も言えずに、仲間がどうこう言われてもね。
辛い人生に負けて、自分に負けてしまった人間
結局、Nさんも私と同じ、不器用な人間で、
何も拠り所がなくなった結果、辛い人生に負けて
自分を保てなくなった結果、自分より弱いものを見つけて
自尊心・自己肯定を保とうとするようになったのだと思います。
私は不器用なゆえに体調不良で体力もないので、
毎日、一日一日をなんとか生きるようなフラフラでギリギリの人生でしたが
それでも好きなことや、パートナーとの楽しい時間があるから、
どんなに疲れていても、拠り所がありました。
Nさんはファミレスひとつ行くにも
何枚も機械にカードを入れては、
これも使えない、あっこれも使えないってやっていました。
昼間もアルバイトをして、
夜間も深夜も他のアルバイトをかけもちしているそうです。
とても、Nさんが「こんなにいいんだよ!」と勧めるような
良い仕事に恵まれているようには思えませんでした。
嘘ばかりだけど垣間見える寂しさは本当
とりあえず諦めたのか、その日は帰ることになりました。
Nさんは私の帰りの駅の入り口まで、ついてきました。
ギリギリまで一緒にいたい、とのことです。
寂しさを抱えている人なのかなって思いました。
Nさんの発言は色々と嘘八百だったけど
Nさんの発言から垣間見える寂しさだけは真実だったような気がします。
数か月後、Nさんから電話がかかってきたんだけど
「私は、あなたの紹介するお仕事には興味ありません」と言って、
その後は電話がかかってくることもなくなりました。
ネットで社名を調べたら、やはりよろしくないものだった
Nさんは仕事内容は一切口にしませんでしたが、
社名は言いました、その当時は情報が出ていなかったんだけど
数年後、社名をインターネットで検索したところ
やっぱりね、という結果でした。
こういうのって結局最後は、
親が肩代わりして幕を閉じるのかな…
ハタチ前後の子にはどうにも出来ない金額でも
ハタチの子の親世代の経済力なら
どうにか出来ない金額ではないのだと思う。
変な仕事の会社自体に借りたわけではなく、
生活費を全て変な仕事につぎ込んで生活費がなくなり
どっかから生活費を借りた分を返すのだと思います。
親世代にとって、家がつぶれる程の金額ではなくて
例えれば、高級車ではなく、ごく一般的な車くらいの金額じゃないかな。
そういった組織の中で指示を出す人たちは、
そういうのもわかってて、ハタチ前後の子を狙う、狙わせるのかもしれない。
私は、いかなる理由でも
現在使っていいお金の中で買えないモノは買わないから、
Nさんのような人が、その後どうするのかはわからない。
勧誘目的であることを伏せて、食事などに呼び出すことは法律違反です。
二十歳だった当時は、どうしたらいいのかわからなかったから
その日一日を無駄にしたという被害で済んでいることもあり
通報はしなかったけど、通報されるリスクだってあります。
今はインターネットの時代ですから、どうしたらいいのか調べて
知識を得る人もいるでしょう。
判断力が弱い私にも落ち度はあると思うけど、
お友達だと思って行ったら勧誘だったって、
自分がされたら悲しくない?
Nさんも、寂しさを抱えているから、
こういう変なのにひっかかってしまったんでしょう?
寂しさから抜けたいのであれば、
自分がされたら嫌なことをやめたらいいんじゃないかな。
Nさんの話はこれで終わり。
もう一人、別の人で、勧誘してきた人がいるけど
それはまた別の記事に書きました。
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